裸眼日記

札幌在住のミュージシャン青柳唯(あおやなぎゆい)が音楽・映画・お笑いなどについて書くブログ(両目1.5)

Galileo Galileiで獲得した音楽性と、その表現が許されないジレンマ。新天地warbearで尾崎雄貴が表現する音楽とは

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1st Album「warbear」のリリースと、全国5カ所を回るツアー「warbear tour 2018 “鳥と熊と野兎と魚”」の開催を発表したwarbear。

洋楽・邦楽問わず、気品ある音楽のファンには聴き逃してほしくないwarbearについて紹介します。

元Galileo Galilei 尾崎雄貴のソロプロジェクト

「warbear(ウォーベアー)」は元Galileo Galileiのフロントマン 尾崎雄貴によるソロプロジェクトです。

2016年10月の日本武道館公演にて活動を終了したGalileo Galilei。

そのギター・ボーカルである尾崎雄貴が先日warbearというソロプロジェクトを始動することを発表しました。

Galileo Galilei解散の理由

バンドが解散する理由は一言で語れるほど単純ではなく、Galileo Galileiが解散するに至った理由もきっと複雑だったと思います。

それでもメンバーのインタビューや解散発表時のコメントから、解散するに至った大きな一つの理由があることはわかります。

それは「Galileo Galilei」というバンドに持つ世間のイメージと、自分たちのやりたい音楽性がかけ離れてしまったということ。

10代限定のバンドコンテスト「閃光ライオット」で優勝したことをきっかけにソニーからメジャーデビュー。

若くしてデビューした彼らはその後、年齢的に大人になっていくと共に、聴く音楽も広く深くなり、表現したい音楽・表現できる音楽も広がり、深まっていきました。

世間のイメージは、デビューした頃の瑞々しい若さ溢れるフレッシュな音楽。それこそがGalileo Galilei。

彼らは音楽性も技術も表現も、ミュージシャンとしてどんどん成長していっているのに、世間から期待される音楽はデビュー時のまま。

その状況を打破するべく、彼らは自分たちのモードを音源で表明したり*1、聴く音楽を広げるような機会をファンに与えてみたり*2、世間が求めているものと自分たちのやりたいことのどちらをも満たすような曲を作ろうと試みたりしてきました。

それでも状況は変わらなかった。Galileo Galileiというバンドは、外から見えるその姿は変わることなく、内面だけが変わっていってしまった。

本当にやりたい音楽を表現するためには、Galileo Galileiというバンドでは表現することができない。これが解散の理由だと思われます。

最初に言ったように、バンドが解散するということは、バンドメンバーの本人たち以外が推測するよりもずっと複雑です。

Galileo Galileiが解散する理由ももちろん複雑だったと思いますが、その中でもそれなりに大きい割合で占めていたのが以上の理由だった思われます。

振り返ってみると、Galileo Galileiというバンドは僕たちにとって、子供の時に大切に乗っていた“おもちゃの車”のようなものだったのかもしれません。

けれど“おもちゃの車”では、庭の芝生から先へとは進めなかったのです。

僕たちはその先にある、どこまでも続く険しいコンクリートの道路を走ってみたくなってしまったのです。

そして大人になった今、この愛する“おもちゃの車”から降りることを決心しました。

NEWS | Galileo Galilei official website

ソロプロジェクトで自由を手にした尾崎雄貴

Galileo Galileiという"おもちゃの車"から降りたGalileo Galilei。

彼が次なる音楽表現をするために選んだのは「warbear」というソロプロジェクト。

ソロプロジェクトという形態はバンドよりも自由度が高く、色んなミュージシャンと関わることで、帆を張って船になることもできれば、翼を得て飛行機になることもできます。

どんな形にも変化でき、どこにでも行くことができる準備が整った尾崎雄貴が今表現するのはどんな音楽なのか。

warbearの音楽に期待せざるを得ません。

曲の全貌は未公開

www.youtube.com

warbearの曲はまだフルで公開されてはいませんが、YouTubeに曲の一部が聴ける映像がアップされています。

アルバムにはシンセサイザー、メロトロン、バンジョー、マンドリン、フルートなどさまざまな楽器を取り入れた楽曲が収録されているらしく、Galileo Galileiとも通じる気品ある上質な音楽であることには間違いなさそうです。

また、Instagramにも動画がアップされていて、短い時間ですが曲を聴くことができます。

www.instagram.com

ツアーとアルバムに期待

「warbear tour 2018 “鳥と熊と野兎と魚”」の日程は以下の通り。

  • 2018年1月18日(木)北海道 cube garden
  • 2018年1月21日(日)福岡県 THE Voodoo Lounge
  • 2018年1月23日(火)愛知県 APOLLO BASE
  • 2018年1月25日(木)大阪府 Shangri-La
  • 2018年1月27日(土)東京都 渋谷CLUB QUATTRO 

アルバム『warbear』は12月6日(水)発売です。

ライブはどういった編成でのステージになるのか、warbearはどんな音楽を届けてくれるのか。

アルバムを聴いてライブを観て、その答えを確かめにいきましょう。

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追記 2018/01/18

サポートメンバーが判明

www.instagram.com

warbearの初めてのライブツアー「warbear tour 2018 “鳥と熊と野兎と魚”」のサポートメンバーが明らかになりました!

  • Guitar&Synth&Cho 岩ヰフミト‏ 
  • Key 尾崎和樹
  • Bass 堀越武志
  • Drums 中山賢一

Galileo Galileiのデビュー時のメンバーであり、脱退後にFOLKSを結成、現在はソロでも活動している岩ヰフミトがギターやシンセ、コーラスを務めます。

この二人が同じステージで演奏するというのは、初期ガリレオファンからすると特別な意味合いがあるんじゃないでしょうか。

また、warbear尾崎雄貴の実の弟でありGalileo Galileiのドラマー、尾崎和樹はキーボード(!)を担当します。

ドラマーは尾崎和樹の師匠でもある中山賢一、ベースはtaffyなどで活動している堀越武志が務めます。

全公演SOLD OUTとなったwarbearの初めてのツアー。

どんなステージになるのかこの目で、この耳で確かめてこようと思います。

*1:『PORTAL』『ALARMS』と音楽性が変化していく。

*2:WilcoやThe Smithsなどの洋楽を日本語訳詞でカバーして、話題になっているJ-POPしか聴かないようなファン層にも訴えている