裸眼日記

札幌在住のミュージシャン青柳唯(あおやなぎゆい)が音楽・映画・お笑いなどについて書くブログ(両目1.5)

RSR2017のチャットモンチーの自由なライブを観て、バンドとしてのたくましさに感動した

SPONSORED LINK
この記事は長いのであとでまとめて読む(はてな用)

f:id:yui_aochang:20170816113219j:plain

ライジングサンロックフェスティバル2017でチャットモンチーのライブを観てきました!

冒頭から驚きと興奮が連続の素晴らしいライブ

何が素晴らしかったかって、その自由さです。

そしてバンドとしてのたくましさに感動しました。

メンバーの脱退も乗り越えてきたチャットモンチー

長く続けているバンドでは、メンバー脱退はさほど珍しいことではありません。

ギターボーカルの橋本絵莉子がまだ高校生だった2000年にチャットモンチーを結成。

橋本以外が高校卒業を機に脱退。
ベースの福岡晃子、ドラムの高橋久美子が加入した3人組バンドとして2005年にメジャーデビュー

そこからしばらくはこの3人で活動しますが、2011年に高橋久美子が脱退

この3人のバランスこそがチャットモンチーだと感じていた僕のようなファンには衝撃の事件でした。

その後チャットモンチーは2012年に二人編成で収録したアルバム『変身』を発売し、ライブも二人のみで行いました。

本来ベーシストである福岡がこれを機に練習したドラムを叩き、曲によっては橋本も叩く。

ギターのフレーズをエフェクターでループさせたり、鍵盤も使ったりと、たった二人でも工夫することによってチャットモンチーの音楽を表現できることを証明していました。

その後、橋本の出産を経て、2015年に発表したアルバム『共鳴』ではサポートメンバーを加え録音、音源と同じサポートメンバーを迎えてのライブも行っていました。

僕が最後に観たチャットモンチーのライブは2012年のライジングサンでの、二人のみでのステージ。

2012年の時点で、長く一緒に続けてきたメンバーが抜けても工夫して素晴らしい音楽を作り続けるバンドとしてのたくましさに感動していたのですが、久しぶりに観た今年のライジングサンのチャットモンチーのライブではそれがさらに進化していました

RSR2017で観たチャットモンチーの自由さとたくましさ

多様な演奏形態・編成

一曲目に演奏されたチャットモンチーのファーストシングル「恋の煙」から様子が違いました。

ステージ上に二人が座ったままライブがスタート。
演奏が始まると、本来ギターで弾くはずのイントロのフレーズをシンセサイザーで代わりに演奏している。

そのまま「恋の煙」は二人が座ったまま、マックから再生した打ち込み音源とシンセサイザーと歌のみで演奏が終了。

今まで同期モノの曲なんてなかったのに、急にバンド最初期の曲を生楽器一切なしのアレンジで披露しました。

彼女らはこの編成のことを「メカットモンチー(または「チャットモンチー・メカ」)」と呼んでいるらしく、2016年9月からこの編成でやっているようでした。

その後も「変身」では「マック+シンセ+エレキギター」、スチャラダラパーとコラボしたという「M4EVER」ではマックでトラックを流した状態でほぼ楽器を放り出して二人とも立って歩きながらラップを披露(一応シンセも弾いてました)。

「コンビニエンスハネムーン」ではアコギとシェイカーの生楽器のみのアコースティックユニット編成という今までと真逆のスタイルを披露し、「majority blues」や「風吹けば恋」、「Magical Fiction」では生ドラムとエレキギターという2012年の二人編成に近い形(この編成ではトラックを流して同期していた曲もありました)。

最後に披露したシャングリラではこのライブ唯一福岡がベースを弾くという「待ってました!」的展開。
エレキギターとベースと、マックで流すドラム音源という本来の3人組のアンサンブルに近い編成で幕を閉じました

チャットモンチーで音楽を鳴らすことを楽しんでいる

二人という最小人数のバンドでできることは限られているのに、曲ごとに最適な編成、または挑戦的な編成を試みる姿勢

一度のステージで2,3パターンの編成を用意するだけでも充分大変なのに、全8曲で5パターンも6パターンも用意している。

しかもその根源には「音楽を楽しむ」というスタンスがあることを伝わってくるステージ。

大事なメンバーが抜けたらショックも大きいし、現実的にやれることは狭まるはずなのに、その状況を逆手に取ったような大胆な改革

チャットモンチーというバンドを面白がって続けていくというそのスタンスに感動しました。

自由なMC

MCも自由度が高かったです。

ステージ上で二人ともリラックスしているのがこちらにも伝わるような掛け合いで、二人の地元徳島の阿波踊りをステージ上で踊っちゃうなど、なんでもありな空間でした。

えっちゃんが結構喋る

ゆるふわなキャラクターだったはずの橋本のMCの質が変わったようにも思いました。

確かにゆるふわな部分も残っているけど、子どもを産んだことによって、母の強さを得たことによって、「MCで何を話したっていい」という自信と、ある種の開き直りのようなものすら感じました。

それでいて今までよりしっかりと話している印象も受けました。

さらにその上で自由さも感じるという、説明が難しいのですが、確かにステージ上で見せる人格が少し変わったように思いました。

チャットモンチーは挑戦し続ける

バンドはどうやったって同じで居続けることはできなくて、チャットモンチーはその起こらざるを得ない変化の度に挑戦を続けてきたように思います。

その挑戦する気持ちにバンドとしてのたくましさを感じるし、同じバンドをやっている人間として勇気付けられます。

次ライブを観る時には今回の編成と違っているかもしれませんが、チャットモンチーが次にどんな挑戦をするのかを楽しみにしています。