東京03の単独ライブを観てきました!
毎年単独ライブツアーで全国を回り、日本一ライブでお客さんを笑わせているコント師・東京03の第19回単独公演『自己泥酔』の北海道公演。
東京03の単独ライブを観るのは3年ぶりだったんですが、一つのショーとしてのあまりのクオリティの高さに愕然としました。
このライブの素晴らしさを語る上で一部ネタバレが含まれるので、今後ツアーに参加される予定の方は自己責任で読んだり飛ばしたりしてください。
第19回東京03単独公演『自己泥酔』の圧倒的なクオリティの高さ
オープニングや幕間映像で流れるオリジナル曲のクオリティが高い
東京03の単独ライブは、毎回そのライブのためだけのオリジナル曲を何曲も用意しています。
それらの曲のクオリティが高いことはもちろん、コントのキャラクターがその曲を歌うことによって面白みが増したり、その曲があることによってコントの背景に深みが増したりする効果があり、テレビなどで一つのコントを観るのとは一味違う、奥行きのあるコントの面白みを体感できます。
爽やかなオープニング曲
『自己泥酔』というライブのタイトルに沿った歌詞が乗ったオープニング曲は、星野源を感じるようなポップな曲調とその象徴的な歌詞がライブの始まりを見事に演出していました。
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架空のアイドルユニットの総合的なプロデュースが見事
明確なコンセプトを持った架空のアイドルユニットのMVが幕間映像で流れました。
このアイドルユニットの曲はユニットのテーマソングであり、ユニットのコンセプトを歌詞にしています。
その歌詞と衣装がリンクし、歌詞とダンスがリンクする。
そういった総合プロデュースの統一感が見事でした。
コント内では売れないアイドルという設定でしたが、全然いそうだし、全然売れそう。
ちなみに、そのアイドルユニットのプロデューサーは既に登場しているコントの登場人物でもあり、別のコントではそのアイドルユニットのファンが登場したりもします。
こういった形でそれぞれのコントと幕間映像が繋がる、伏線を回収するような面白みもコントライブの醍醐味です。
東京03の音楽面を完全サポートするカンケの仕事っぷり
東京03の単独ライブで使用されるオリジナル曲のほとんどの編曲を手がけるのがカンケというミュージシャン。
毎年行われる東京03の単独ライブのほとんどの音楽を手がけているので、もうズブズブもズブズブ。
東京03の裏メンバーと言ってもいいんじゃないでしょうか。
東京03の音楽担当といえば角田晃広ですが、ミュージシャンの僕から見ると、実は角ちゃんが作れる曲の音楽性の幅はあまり広くないと思っています…(ディスるつもりはないんですが…)。
得意ジャンルはもちろんあるのですが、ミュージシャンを生業にしているわけではないので、得意ジャンル以外の曲はあまり作れないという印象。
それでも単独ライブでは、場面に合わせた様々な曲が必要になってきます。
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そんな時に活躍するのがカンケさん。
様々なジャンルの曲を高いクオリティで作ります。
角ちゃんが曲の骨となるコードやメロディを用意したとしても、それをアレンジすることによってジャズにもなればボサノヴァにもなり、パンクにもなるし、テクノにだってなるでしょう。
それくらい曲のアレンジ・編曲というのは曲の印象を変えるものです。
東京03はカンケさんと出会って本当に良かったなと、一ファンとして勝手に思っています。
ちなみにカンケさんはゴッドタンのマジ歌選手権での劇団ひとりやロバート秋山、バカリズムの楽曲などにも携わっています。
それらの曲も僕は大好きです。
カンケさん、いい仕事しすぎ。
演技力が高い
東京03のコントは生粋のコント師らしく、盤石の演技力で土台がしっかりと固められています。
その演技力さえあれば、多少面白くない台本を渡されても面白くなっちゃうんじゃないか?と思ってしまうほどの演技力を3人とも持っています。
「小芝居」での飯塚悟志の演技力に拍手喝采
ここからちょっと強めのネタバレになります。
今回の単独ライブで行われた「小芝居」というコントでは、ツッコミの飯塚がコント内で演技をするというコントがありました。
つまり「演技をする」という演技をするコント。
角田に「知らないフリをする」という演技を頼まれ、飯塚は見事に知らないフリを演じる。
その演技を見た角田に「やってんな」と茶化され「お前に頼まれて演技してやってんだよ!」とツッコむというようなコント。
このコントでの飯塚の演技に対して角田が「いやでも本当にめちゃくちゃ知らないフリ上手かったよ!」と拍手を送るくだりで、客席からも大きな拍手。
お客さんも拍手を送りたくなるくらいの見事な演技と、その演技が上手ければ上手いほど面白くなるという素晴らしいコントの構造。
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アフタートークで「あのくだりで観客から拍手が起きたのは初めて」と飯塚さんは言ってましたが、手が痛くなるほど拍手がしたくなる素晴らしい演技でした。
このコントに関してはオチも見事で、コントが終わった瞬間呆然とするほどクオリティが高かったです。
僕が今まで生で観たコントの中では圧倒的にNo.1。
コントが終わって暗転しても拍手することすらできずに、ただ呆然とその凄さに打ちのめされてしまいました。
僕はお笑い芸人じゃないのでこれくらいで済みましたが、僕がもしお笑いを志していたら、面白いコントを追求していたとしたら、もうお笑い辞めるだけじゃ済まなくてちょっと死にたくなるくらいのレベルです。
それくらい凄すぎるコントでした。
豊本不倫問題もネタにする
東京03の最近の大きな話題といえば、豊本不倫問題。
過去に角ちゃんが骨折した際には骨折したキャラクターをコント内でも演じ、現実に起きたことをコントの設定に利用したことがありましたが、今回も豊本の不倫を弄るネタ。
設定こそ豊本は会社員、相手は受付嬢ということになっていましたが、それ以外はほぼ事実ばかり。
「まさかLINEが流出するとはね〜!」「ケツ舐めたげるってね〜!」と二人が豊本を弄るコントの出だしには笑いとともに会場からも大きな拍手。
「隣のフロアで拍手起きてない?」とあくまでコントの設定内で切り返す飯塚さんも流石です。
ファンのみんなが待っていた豊本不倫弄り。
コントとして見事に昇華されていました。
チケット完売につきライブビューイングが決定
全国で公演が追加されるなどチケットも売れまくっている東京03の単独ライブツアー。
各地公演チケット完売につき、ライブビューイングが決まりました!
9月23日(土)に行われる東京公演が全国の映画館で中継されます。
チケットは3000円(税込)。
映画のチケットと比べると高く感じてしまうかもしれませんが、一度ライブを観た僕からするとめちゃくちゃ安い。
全国23都道府県の映画館で中継されるので、公式サイトからチェックしてみてください。
NEWS ニュース - ●東京03第19回単独公演「自己泥酔」ライブビューイング詳細のお知らせ : JINRIKISHA OFFICIAL WEBSITE プロダクション人力舎オフィシャルウェブサイト
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東京03の単独ライブツアーは毎年行われる
飯塚と豊本が組んでいたコンビ・アルファルファに角田が加入し、東京03となったのが2003年。
今回のツアーが第19回なので、東京03は年1回以上のペースで単独ライブを行っていることになります。
アフタートークでは来年も単独ライブツアーをやると宣言していました。
単独ライブのDVDは毎年発売されているので、今回のライブのDVDもおそらく発売されるとは思います。
DVDで観てももちろん面白いんですが、やはりお笑いも音楽と同じで生で観る良さがあります。
日本一のコント師東京03のライブチケットを取るのは簡単ではないですが、是非来年のツアーをチェックしてみてください!
お笑いライブの感想記事、まだまだあります
東京03の他にも、さまざまなお笑い芸人のライブを観て感想を書いています。
興味がありましたらどうぞ。