自分も音楽をやっているだけに、売れ始めたり話題になり始めてる日本の若いバンドに対しては完全に妬みからくる偏見で「どうせよくないんでしょ?」という態度で曲を聴いてしまう*1のだけど、昨日初めて聴いて、完全に一本取られてしまったバンドがいる。
『NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド』CHAI
その名も"CHAI"。
最近ネットでよく名前を見るなと思っていたのだけど聴いたらびっくり、ただの天才でした。
初めて聴くならこの曲「sayonara complex」
最近MVが公開されたこの曲なんかもう何度でも聴いちゃう。
ネットで聴いてるだけなので網羅してるわけじゃないですが、この曲がCHAIの曲の中では抜群に聴き心地がいい。
一般的なウケの良さでいうと一番だと思うし、初めて聴くならこの曲からが入りやすいのではないかなと思います。
MVもゆるくてかわいくて最高。
ただCHAIの魅力は他にもあって、ちょっと奇抜でヘンテコ、一聴して尖ってるけどどこか普遍的、そんなオルタナっぽい音楽+HIP HOP的な要素のある曲がCHAIの現状での得意ジャンルなのかなという印象を持っています。
超クオリティ高いオススメ曲「ボーイズ・セコ・メン」
イントロとかは普通のロックじゃんって感じで始まるのだけど、聴いていくと「なんじゃこりゃ」って展開を繰り広げつつもサビはちゃんとポップ。でもどこかかげりもある。
サウンドも太くて、ベースとか超イカしてる。
テーマがバチっと決まってるヒップな歌詞も最高。
個人的な解釈しては、もっと各楽器の音作りがヘタクソでペラッペラ、演奏の精度も低く、曲構成ももっと単純で3分切るくらいの曲でも全然成立するしかっこよくなりそうな気がするんだけど、彼女らはふっとい音で巧みなアンサンブルを組み立てて、ぶっ飛んでるようでいてちょうど気持ちのいいタイミングで気持ちのいい音が配置されている。
その結果曲は4分半くらいというそれなりの長さがあるのだけど、それを感じさせない聴かせる曲構成と、各セクションの気持ちよさを作っている。
これはめちゃくちゃロジカルに作ってるのか、それとも天才なのか?
その答えは「大枠天才だけど、それをロジカルに調整してる」なんじゃないかなという気がしています。
洋楽ファンにこそ聴いてほしい
聴き飽きた"日本のロックです"感のあるつまらない若手とか、奇抜さだけはあるけど何度も聴く気が起きないような若手、そんなしょうもない音楽が蔓延して洋楽ばかり聴くようになってしまった人にも、そんな人にこそCHAIを聴いてみてほしいです。
実際彼女らは今年のSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)*2にも出演していて、全米8都市を廻るツアーも行なったとか。
一番音楽を実感・肌で理解できるのはライブだと思うので、早くCHAIのライブを観て、肌でその音楽を確かめたいですね。
それまではネットにいくつかアップされているライブ動画を観たり音源を聴いたりして過ごそうと思います。
最近CDも出たみたいなのでそちらも要チェックです。
上に書いた2曲とも収録されてます!
【追記】CHAIの初札幌ライブを観てきました!
CHAIの札幌初ライブを観てきました!
ライブ全体の感想と、初めてCHAIのライブを生で体験して感じたことについて書きました。
また、このブログでCHAIについて書いたことをきっかけに決まったとんでもない展開についても記事の最後に書いています。