2013年、僕のやっていたバンドが世界規模のコンテストで優勝しました。
”Dawes(ドーズ)”というアメリカのフォーク・ロック・バンドの楽曲をカバーするコンテスト。
狙ってやったのか、後から分析したのかは記憶が怪しいのですが、優勝することができた要因が大きく2つあるように思っているのでそれを書こうと思います。
賞レースで勝つためのコツの一つと捉えると、色んな分野に言えることかもしれません*1。
Dawesって誰?
Dawesはロサンゼルス在住の4人組のフォーク・ロック・バンドです。
直近のアルバム2枚は全米のビルボード・フォークチャート1位を獲得*2。
昨年ノーベル文学賞を受賞したことでも話題になったフォークのレジェンドであるボブ・ディランと一緒にツアーを回ったり(2013年)、この夏には現代の世界三大ギタリストに名を連ねるジョン・メイヤーとの共演も控えているなど、フォーク・ロック・バンドとしてアメリカでは確固たる地位を築いています。
優勝したらギターがもらえるDawesのカバーコンテスト
そのDawesのニューアルバム発売キャンペーンの一環で、アルバム収録曲の指定の曲を課題曲として、ファンのみんなにカバーをしてもらおうという企画がありました。
課題曲をカバーした演奏動画をYouTubeにアップロードしてエントリーするというシステムで、Dawesメンバー本人たちにより選ばれた一組にはフェンダーのギターをプレゼント!という企画でした。
そのコンテストに当時僕がリーダーをやっていたバンドでエントリーし、見事優勝し、ギターをもらいました。
今もライブやレコーディングでそのギターを使っています。
優勝できた2つの理由
特別歌が上手かったり楽器の演奏が上手いわけでもない普通のレベルの僕らが優勝できたのには2つの大きな理由があるように思いました。
アジア圏からの唯一のエントリー
Dawesはアメリカでこそ有名なバンドですが、日本だと知名度はあまりなく、おそらく日本からの、もっと言うとアジア圏からのエントリーは僕らだけのように思えました。
エントリーされていた英語圏の方たちの音楽的地肩はとても強く、思いつきで部屋で適当に撮りました的な映像でも歌唱力の高さとコーラスの綺麗さが抜群でした。
プロでもなんでもなく趣味で音楽をやっているような一般の方たちの基礎的な歌の上手さのレベルの違いを感じました。
純粋な歌の上手さでは彼らにとても敵わないと思いましたが、僕らは日本人というだけで目立つことができたように思います。
歌詞を日本語訳にした
これが最大の理由だと思っています。
英語の歌詞を日本語に訳して歌いました。
僕ら以外は(おそらく)全組英語で歌っているので、一組だけ日本語で歌うことによって強烈に目立つことができました。
他にも細かい細工として、「スタジオライブ風映像だけど実は映像と録音は別でやってる」とか「デジタル一眼とiPhoneの2台で撮影し、カメラの切り替えなどの編集でクオリティが高いような雰囲気に見せる」などもやりましたが*3、最大の要因は日本語訳だと思っています。
純粋な実力・クオリティで敵わなかったとしても、見せ方の工夫や他との差別化が図れたことがよかったのかなと思っています。
Dawesからしたら、「遠く日本のキッズたちが俺らの曲を日本語でカバーしてくれてるぜ!?うれしいね」という面白みで選んでくれたのかなと思います。
以下余談ですが…
僕がDawesのことを知ったのはアメリカ三大フェスの一つに数えられるLollapalooza(ロラパルーザ)の2012年のウェブ中継*4で彼らのライブを観た時でした。
僕のツボを突く音楽性と熱のこもったライブパフォーマンスで一発で好きになり、CDを全て買い揃えて聴いたり、ネットでライブ映像を観たりとどハマりしている時にこのコンテストの存在を知り、バンドメンバーを説得して応募しました。
Dawesのメンバーに僕らの演奏を観てもらえるだけで十分嬉しかったんですが、まさかの優勝。
フェンダーのギターの他にも、サイン入りCD(CD自体は持ってるけど)、サイン入り写真集、直筆のお手紙ももらいました。
結果の通達や送り先の住所を伝えるなどでDawesのマネージャーとメールのやり取りをしました。
やり取りの最後には「いつかDawesのライブを観にアメリカに行きます!」「そりゃいいね!待ってるよ!」と約束をしたのでした。
それから4年が経ち…
今年1月にDawesのライブを観にアメリカに行ってきました!
忘れられない最高の体験だったんですが、そのことについてはまた後日別の記事で書こうと思います!
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2017/06/11 追記
Dawesのライブを観にアメリカに行って超スペシャルな体験をしたことについて書きました!
自分でも未だに信じられないような体験でした!
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