裸眼日記

札幌在住のミュージシャン青柳唯(あおやなぎゆい)が音楽・映画・お笑いなどについて書くブログ(両目1.5)

ハナレグミ「名前のないツアー」ライブ感想!ゆるやかに踊らされグッと切なくなるプレミアムなハナレグミのライブ

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日本で最も声の良いシンガーは誰だと思う?」と聞かれると、自分の中で数人に絞られます。

その数人の中で、「最も曲が良くてライブも良いアーティストは?」と聞かれたら、それはハナレグミしかいません

新アルバム『SHINJITERU』の発売と全国ツアーの開催が発表されているハナレグミ。

今年の春には、普段よりもかなりキャパシティが小さいライブハウスツアーをやっていました。

アルバムの発売とは関係なく行われた「名前のないツアー」と名付けられたプレミアムなライブ。

その最高すぎた小樽公演のことを思い出しながら書こうと思います。

ゆるやかに踊らされグッと感動するプレミアムなライブ

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本気のファンしか観れないプレミアムな空間

2017年4月4日、小樽GOLDSTONEで行われたハナレグミ「名前のないツアー」を観てきました。

今回のツアーは札幌公演がなく、北海道は旭川と小樽での2箇所。

いつもアルバムのツアーで北海道に来る際は札幌のみ。キャパシティ2000人のゼップ札幌のチケットを売り切れさせます。

しかし今回のツアーは全国的に、いつもより一回りもふた回りも小さい会場ばかり。

小樽公演のキャパはなんと500人!

この近さで本編2時間+アンコール30分のたっぷり贅沢な時間でした。

アルバムのツアーでないためツアーの存在に気付けないファンもいたでしょうし*1、500枚しか売られていないチケットでは、買いたくても売り切れていたというお客さんもたくさんいたと思います。

会場はぎゅうぎゅうに人を詰め込んでいたので窮屈ではありましたが、アーティストと観客の一体感を空間丸ごとで感じれました

広い会場では自分の近くのお客さんの盛り上がりは感じることができても会場全体の空気までは把握できませんが、このくらいの広さでは全員の空気を感じれるくらいでした。

そんな環境でハナレグミのライブを観れることはまずないので、本当にプレミアムな空間・時間を楽しめました

空気を読みすぎず素直に盛り上がる"音楽が好きすぎる観客"

雰囲気のあるライブハウス、このスペシャルな空間。

開演前からお客さんたちの期待度が異常に高まっているのを感じました。

ハナレグミとメンバーが登場してしっとりと始まった一曲目の「ハンキーパンキー」から会場は大盛り上がり

ハナレグミもその様子を見てとても喜んでいて、ハナレグミが歌えば客が沸き、客が沸けばハナレグミが喜んでさらに良い歌を歌うというポジティブな連鎖が生まれていました。

どんな曲でも盛り上がっていい

僕は500本以上音楽のライブを観てきましたが、日本人のお客さんたちは「静かな曲は静かに観る、静かに盛り上がる」「激しい曲は激しく盛り上がる」というような空気の読み方をしすぎているように思っています*2

静かな曲でもイントロが始まった瞬間に指笛を鳴らしたっていいし、ゆるやかに身体を揺らしてもいいんです(もちろん最低限のマナーは守った上です)。

曲が終わったら"しっとりした拍手"ではなく、大きな拍手と歓声で「今の演奏よかったよ!」ということをアーティストに伝えていいんです。

その点このライブに来ている"ハナレグミを(そして音楽を)好きすぎる500人"のお客さんたちは、曲調に限らず「良いと思ったら盛り上がる」「そうでもなかったらそうでもない」という反応を素直に返していました*3

一曲目のしっとりとした出だしからマックスにテンションが上がるお客さんには、演奏しているハナレグミやバンドメンバーもとてもうれしそうでした。

曲の背景を語ったMCもグッとくる

ハナレグミ本人はMCが得意でないとライブで言っていましたが、陽気で人を喜ばせることが好きであろう性格がそのまま反映されている明るいMCもハナレグミのライブの魅力の一つです。

そういったピースフルで和やかなMCもしてはいたんですが、この日は珍しく長い時間を使って曲ができるまでの背景を真面目に語っていました。

現時点での最新アルバム『What are you looking for』収録の「フリーダムライダー」という曲ができるまでの背景です。

黒人差別について歌ったフリーダムライダー

ハナレグミは黒人ブルースマンにギターを学びたいと思い立ちニューオーリンズに行きますが、かつての文化はそこにはなく、今やニューオーリンズにはロックTシャツを着たハードロッカーしかいなかったそうです。

そしてそこから「グレイハウンド」と呼ばれる地元の人たちが使うようなバスに乗りメンフィスまで南下します。

かつて黒人差別をなくそうと北部の活動家たちが命懸けで南部へと向かった際に乗っていたバスがそのバスだそうです。

以前から調べて読んでいたという黒人差別の歴史についての文献にも載っていたというバス停を通ったりしつつ、当時と変わらないであろうバスから見える南部の田舎の夜の景色にギターのテクニック以上のことを教わったような気がしたとハナレグミは語っていました。

そしてそのアメリカでの体験を元にできたのが「フリーダムライダー」という曲です。

『What are you looking for』収録の曲の中で僕が最も好きな曲でもあります。

MCのあと披露された演奏はもちろん最高。そして何よりハナレグミの歌が超最高

曲の背景を少し知った上で聴くと、また聴こえ方も変わってきました。

全国ツアー『SHINJITERU』は11月から

およそ2年ぶりの発表となるハナレグミ7枚目のオリジナルアルバム『SHINJITERU』が今年10月に発売されます。

そして11月からは全国ツアー『SHINJITERU』も行われます

1年に2度もツアーをやって、しかもそのどちらもで北海道まで来てくれるなんて、ハナレグミとしてはとても珍しいことで、ファンとしてはとてもうれしいです。

金沢(11/7)、札幌(11/10)、仙台(11/12)、福岡(11/14)、東京(12/6)の5公演はまだチケットが買えるようです。

お近くにお住いの方は友達と、恋人と、一人でも、おだやかに幸せなってグッと切なくなること間違いないので是非どうぞ。

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2017/11/08 追記

ライブでやってた新曲がアルバム収録曲だった

今週末のライブに向けて『SHINJITERU』を聴き込んでいます。

前作『What are you looking for』に引き続き今回も作詞や作曲にゲストを招いたアルバムとなっています。

小樽のライブで新曲として披露されていた曲があったんですが、それがこのアルバムの2曲目に収録されている「ブルーベリーガム」でした(一度聴いただけでも覚えているものですね)。

作曲には元キリンジの堀込泰行!

ハナレグミが歌うと全てハナレグミの歌になってしまうという、シンガーとして最高の能力を持つハナレグミですが、意識して聴いてみると確かに堀込泰行感がありますね。名曲…!

ライブでまた聴けるのが楽しみです。

*1:僕もこのツアーの存在に気付いた時には旭川公演が売り切れていて泣く泣く小樽のみ参加でした。本当はどっちも行きたかった…!

*2:海外フェスの中継とかを見ると、アメリカやイギリスのお客さんたちは自由に楽しんでいるのが伝わります

*3:そうでもない、という瞬間はハナレグミにはほぼないんですけども